Aライン|ボーレンホーベンツヤクワガタ ワイルド個体からの累代飼育記録

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どうも、こんにちは。Hachiです。

今回はボーレンホーベンツヤクワガタの飼育記録を書いていこうと思います。

目次

前書き ボーレンホーベンツヤクワガタ(Odontolabis vollenhoveniti)

ボーレンホーベンツヤクワガタはボルネオ島(カリマンタン島)のツヤクワガタです。

ラコダールみたいに頭部に褐色の逆二等辺三角形状紋があり、後翅はオレンジ色の美麗種になります。

ボーレンホーベンはネットには飼育情報が少なくて、まだまだ謎の多い種類です。

ワラストンツヤクワガタやルデキンツヤクワガタと近縁とされますが、そっちの飼育法もあんまり情報がないんですよね。

飼育メモ
  • 産卵セットはツヤクワの割には水分量少なめ
  • 幼虫は低温に弱く、20℃以下は危険
  • 意外とマットの劣化に弱いので数ヶ月ごとに新しいマットを継ぎ足しする必要がある
  • 幼虫期間は10ヶ月~1年半ほど、成熟まで時間(半年~1年?)がかかる
  • 成虫は寿命が短くなればなるほど黒くなる
  • 採卵~三令まで4ヶ月ほど,採卵~繭入りまで9ヶ月

元々はボルネオ北部の特産種と考えられていましたが、南カリマンタンにも生息してます。

野外では3月~5月、8月~10月の個体数が多いみたいです。

今回は4月入荷個体なので状態が良いと信じて入札しました。

一度の入荷で1~2ペアくらいしか入らないので他のツヤクワガタと比較しても高額で数万円はしますね。

大量入荷するカステルナウディやダールマンとかと比べるとそもそもの個体数が少ないのかもしれません。

メス単品の入荷もありますが、ツヤクワガタは種切れが多くかなりリスキーですね。

種親紹介

雌雄産地サイズ累代
マレーシア領 (ボルネオ島)サバ州 トゥルスマディ山51mmWD
マレーシア領 (ボルネオ島)サバ州 トゥルスマディ山45mmWD
 Mt. Trusmadi – sabah – N. borneo-Malaysia 2025年4月17日アリストさんで購入
♂51mm
♀45mm 

♀は左後翅側に若干の黒いシミがあるのが気になります。

ツヤクワガタの仲間は寿命が近づくと黒いシミのような紋が現れます。

2025年4月21日撮影

気になってネットでボーレンホーベンの新成虫の画像を見てみました。

落札した個体と違いがなく、この程度であればまだまだ生きてくれるでしょう。

本当に寿命が近くなってくると墨汁をこぼしたような大きめの黒点が現れるはずです。

飼育計画

目標

WILD個体から累代し、複数ペア羽化まで持っていく

初のツヤクワ飼育で基本的にはマルバネのような飼育を心がけようと思います。

ただし、水分量は少なめにすることやマットの劣化に注意します。

マルバネと違い1年1化なのでスケジュールが難しいですね。

低温に弱いため、今自分の持っているワインセラー(4~18℃)が使えません。原則エアコンで管理します。

1.ペアリング・産卵セット 
2025年4月19日
ゼリー交換以外は様子を見る。採卵し5頭/800プリカで管理する。
2.二齢幼虫回収→個別飼育へ
2025年7月下旬
二齢幼虫回収→個別飼育へ800プリカに1頭ずつ管理
主に使用する飼育用品

産卵セット

  • 濃厚タンパクゼリー
  • L-3 Lv4
  • 小ケース

幼虫飼育

  • カブトマットA
  • 1900ml 砂糖入れ
  • 1400 クリアボトル

リンク

参考:
BEKUWA66号 ツヤクワガタ飼育法(ボーレンホーベンの飼育について記述あり)
BEKUWA90号 

1.ペアリング・産卵セット 2025.4.19

土曜の朝からペアリングです。

ペアリング時の様子(youtube)

ペアリングはメスの方から潜っていきすんなりいきました。時間15分くらい。

短歯なので顎縛りはできなかったのですが、ペアリング後も♀を攻撃しませんでした。

マルバネとは違いますね。

ペアリング後、数時間経過時の体重:4g 日によって変動があり3-4gを推移する。

♂は交尾器をしまうのに10分くらいかかりました。

♂♀ともに触覚がピコピコで、状態はいいかと思われます。

hachi

♂を針葉樹マットで管理したところ、餌を全く食べない。
ティッシュ管理にしたらよく食べるようになったため、ツヤクワの成虫にとって針葉樹マットは良くないかも。

産卵セット 2025.4.27

産卵用のマットは「H.R.N.dorcus製 L3 Lv4」を使います。

届いて確認したところそれなりに水分が入っているみたいです。

ダマがあるのでほぐして、小ケースにふんわり入れるだけです。

成体が届いてから1週間ほどですが、どうやら♀は24℃を超えると潜らずマット上を徘徊しだします。

20~23℃くらいまで適温なようです。

産卵の経過

2025.4.19 産卵セットに投入。

  • セットA:黒土+カブトマットA+加水270cc
  • セットB:アマミマルバネ廃マット2.5L+BMS黒土1.5L+NM1.5L+加水100cc
  • セットC:BMSエクストリームM+赤枯れM+加水100cc

    上のセットは潜ったが産まなかった。もっと時間があれば産むかもしれないがWildなのでより確実なL3を使う。

4月なのに室温が25℃、湿度57%くらいでやや暑いのが難点です。もし1週間で産まないようならエアコンで22℃くらいまで下げます。

日付産卵数セット温度(昼/夜)
4.19~4.220A~Cを繰り返す 篩なし25℃/22℃
4.23~4.270セットA20~24℃エアコン
4.27~5.10L3 Lv420~23℃エアコン
5.1~5.21L3 Lv4+加水30cc20~23℃エアコン
5.2~5.61L3 Lv4+加水30cc20~23℃エアコン
5.7~5.91L3 Lv4+加水30cc20~23℃エアコン
ペアリング3回目

卵の管理方法

卵はプリンカップで5頭ずつ管理します。

完全に産卵マットに埋めてしまい、上からカブトマットAを被せます。

幼虫飼育

羽化個体

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この記事を書いた人

20代
マルバネを中心にブリードをしています。

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