リノケロスフタマタ原名亜種 Mt.Halimun産飼育記録

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前書き リノケロスフタマタクワガタ原名亜種(Hexarthrius rhinoceros rhinoceros)

リノケロス原名亜種はインドネシアジャワ島に生息しています。

顎が直線的に伸びるスマトラ亜種と違い、顎が強く湾曲するのが特徴です。

現地ではブケットフタマタクワガタと混生しています。

僕は実際に海外遠征にてジャワ島に訪れたことがあるのですが、ブケットとリノケは同じライトトラップに飛んできますし、樹液採集でも同じ木についていることもあります。

インドネシア 西ジャワ州 ハリムン山近辺

種親紹介

雌雄産地サイズ累代備考
ジャワ島ハリムン山 スカブミ75.7mmWD
ジャワ島ハリムン山 スカブミ31.8mmWF1同腹でリノケロス純血が得られている
♂WD

この個体は原名亜種の割には比較的顎がスラッと伸びてますね。

累代にあたって、より顎が伸びた個体を選別していくとスマトラ亜種で良いとなりがちなので、原名亜種らしい太くマッシブな個体を追求していこうと思います。

下方向にも強く湾曲する この個体は1箇所ふせつが異常に太い
♀WF1 この個体は左右非対称で特徴が分かりにくい

飼育計画

目標

  • 80mmUPを作出する

初令初期は無添加完熟系で管理し、初令後期から生オガ系マット、菌糸に切り替える。
3令後期には1400ボトル~小ケースに投入する。

マットは詰めてから1ヶ月以上経ったものを使用する。

MAXでも90mmくらいの種類なので羽化ビンは小ケースくらいの大きさで十分だと思います。

BEKUWA26号によるとフタマタ・ノコギリ・シカはより分解が進んだ菌糸を好む様で、菌糸を詰めて1ヶ月程度では拒食気味になるとのこと。

そこで菌糸を使う場合は詰めてから3~4ヶ月程度経過したものを利用すると良いみたいです。

他にもブナ菌糸がいい(クヌギは合わない)という話もありますね。

ブナは元々劣化しやすい(分解されやすい)ため、この辺が食性にあっているのでしょう。

その理論でいくと劣化気味のクヌギ菌糸ならいけるんですかね??

1.ペアリング・産卵セット 
2025年6月3日
ゼリー交換以外は様子を見る。採卵しティッシュで管理する。孵化後はプリカで完熟マットで管理
2.二齢幼虫200プリカ投入
2025年10月下旬
二齢幼虫回収→個別飼育へ800プリカに1頭ずつ管理
主に使用する飼育用品

産卵セット

  • 濃厚タンパクゼリー
  • ナラ材
  • 中ケース

幼虫飼育

  • 栄養フレークEX
  • カブトマットA(無添加,ホダオガ,完熟系)
  • KBファーム AG菌糸

リンク

参考:
BEKUWA90号 
BEKUWA26号

1.ペアリング・産卵セット 2025.6.2

このペアは体長差が44mmもあったためポジションに戸惑っていたが、交尾自体はやる気満々でした。

2025.6.2 ペアリング1回目:♀から積極的に下に潜るようなそぶりを見せていた。

産卵セット 2025.6.2~

フタマタクワガタに使う材は爪を突き刺して跡が残る程度の硬さですね。

手でちぎれるくらいやわらかすぎると遊びかじりが増えてしまいます。

他の基準として、僕の場合は実際に手に材を持ってみて、軽いと感じた材を選んでいます。

手に持ってずっしり重い材は硬すぎる場合が多く産卵数が伸び悩んでいます。

表面に産むため芯があるかないかは関係ないかと思います。

産卵僕は通販ではなくショップで選定した方がいいですね。

植菌カワラ材や天然カワラ材とかも試しましたが特に産卵材が増えるわけではなさそうです。

数百円くらいの安い材を何本も入れたほうが産むと思います。

いずれもショップで他の材と比較して軽いと感じた材を入手した
種類特徴水分量産卵数
Aナラ バクテリア材 中(6.2~)普通乾燥気味9
B廃植菌カワラ材(6.5~)かなり柔らかい多め1
Cナラ材 大(6.12~6.30)柔らかめ普通
Dナラ材 中(6.12~)柔らかめ普通8
Eナラ材 小(6.10~)超柔らか普通5
B材が少ないがこれは柔らかすぎて割り出すと原型がなくなってしまうため

CDEは10分程度加水し、2日間陰干後バクテリア材にしました。

A材 かなり乾燥しているがよく齧っている。
hachi

夜に産んでいることが多いので割り出しは日中行った方がいい

卵の管理方法

基本的に採卵した卵は濡れティッシュにて管理します。

しかし、これは結果的にあまりうまく行きませんでした。

2025.7.5 採卵

↓二週間後

2025.7.20 ほとんどの卵が凹むか変色している。

採卵した時に良さそうな卵でも二週間程度で凹んだり変色してしまっているのでこれは孵化しないと思います。

見たところダニはおらずカビているわけでもありません。

フタマタクワガタはペアリングすることによって♀の状態がかなり変わるようなので、再度ペアリングをしてみることにしました。

顎縛りを行い、1週間ほど同居させます。

2025.7.20

このペアは体長差があるので高台として大きめの止まり木を入れてあげました。

産卵セットに♂を投入するのもありですが、材の隙間を使って結束バンドを解こうとするため小ケースで同居です。

マンディなどと違い顎が短いので顎縛りが難しいです。

幼虫飼育

初令初期

2025.7.9孵化

こちらは6/5採卵した卵なので34日で孵化しました。

100ccプリカにカブトマットAを固詰し、初令幼虫を投入しました。管理温度は22℃~24℃くらい。こちらは無添加ホダオガなので初令後期~2令まではこちらで育ってもらいましょう。

ちなみにこのカブトマットAは購入から4ヶ月経過したものを使用してます。

羽化個体

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この記事を書いた人

20代
マルバネを中心にブリードをしています。

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